日本において韓国は最も近い国であり、互いの人・モノ・情報の活発な交流を通じて、互いの文化を受け入れ、変容させてきたのである。特に近年の日本においては、大衆文化や食文化など、多様な領域において、韓国文化への関心が高まっている。しかし、韓国は明らかに日本とは異なる価値観や文化を持っている他者でもある。このことを踏まえて、本講義では文化人類学の基本的概念に基づいて、①「近い他者」である韓国・韓国文化について、また②韓国と日本は互いの文化をどのような脈絡のなかで受け入れ、自文化と融合させてきたのかについて考えていく。
具体的に、日本における韓国文化を中心に、日韓を巡る文化の移動と受容に注目する。そのことで、日韓といった「異なる文化」の融合について学ぶ。そのため、韓国の普遍的かつ日常的な生活文化はどのようなものなのか。そのような韓国文化は日本社会でどう受容され、日本文化と融合したのか。さらに、日韓の文化は互いにおいて、どう移動し、広く根付いてきたのか。大衆文化と食文化に関する多くの事例を取り上げ、韓国文化への理解を高めると共に、異文化間の交流や融合において見られる文化の「移動と受容」及び「相互作用」について学ぶ。